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人生100年時代。今や日本人のおよそ半分は50歳以上です。「NEOFIFTY」では、これから50代を迎える人にとって、その先にある老後が「終活の始まり」ではなく「新しい人生がもう一度始まる」と思えるように、素敵な生き方をしている人たちの言葉を紹介していきます。

NEOFIFTY -新50代の生き方-

ヒロミが語る松本伊代の愛し方「オレ、誰と結婚しても幸せにできる自信があるよ」

SNSでの感想
ヒロミ 撮影/佐藤靖彦
目次
  • イライラすることもしょっちゅうあるよ
  • 俺を上手に扱ってくれてるのかもしれないよね
  • 老後のことも話すようになってきた

 不倫の話題が絶えない芸能界において、「憧れの夫婦」として幅広い世代から支持され続けているヒロミさん(55歳)と松本伊代さん(55歳)夫婦。ともに50代となり、結婚27年目を迎えた今も、その仲よしぶりはメディアでたびたび話題にのぼるほどだ。

「俺なんて、そんなたいした夫じゃないから」と苦笑いするヒロミさんに、夫婦論をあえて尋ねてみた。

◆   ◆   ◆

 結婚してるのに、まだ若いからって遊んでるような後輩に、俺たまに言うんだよ。「結局、お前が年をとったとき、まともに相手をしてくれるのは奥さんしかいないんだぞ」ってね(笑)。

 最近は、不倫や浮気に対して、ものすごく厳しい世の中になったよね。芸能界の不倫は本当に大騒ぎになって仕事までなくしちゃうけど、一般の家庭でも決して珍しいことではないと思う。

 俺だって、若いときは浮かれてたよ(笑)。ただ、男が外で女の子にちやほやされて勘違いして、家で奥さんを大事にしないのはダメだよね。年老いて自分が誰からも相手にされなくなって、あわてて奥さんのフォローをしたって遅いよ。そのときは奥さんのほうだって、もう旦那さんに嫌気がさしちゃってるだろうしさ。だから今のうちから、奥さんとたくさん話して、コミュニケーションをとっておいたほうがいいよね。だってそのほうが楽しいでしょ。

 こう言うと、なんだか俺が、さぞいい旦那さんをやってるみたいだけど、全然たいしたことしてないんだよ。

イライラすることもしょっちゅうあるよ

 ただ、昔からの習慣として、寝る前に「ママ、今日も楽しかったね」「ごはん食べに行ったあのお店、おいしかったね」とか、必ず何か言葉をかけるようにしてる。それ以外にも、ふだんから「コーヒー淹(い)れてくれてありがとう」とかね。

 あと、「ママ、今日もかわいいね~」って大げさなくらい、しょっちゅう言葉にするね。半分ふざけてんだけどさ(笑)。

 でもこれは、自分が経験した二度の大事故が影響しているのかもしれない。芸能界に入る前、18歳のときにバイク事故で本当に死にかけて、26歳のときにもテレビ番組のロケで大ケガしてるんだよね。

 そのせいか、28歳で結婚した当初は、「眠ったまま死ぬことだってある」「このまま、朝、目が覚めないかもしれない」っていう思いがどこかにあったんだよ。だから後悔しないように、いちいち言葉で伝えていたことが、もう今では習慣になっちゃった。
 
 それと、「一度、結婚したら離婚はしない」って決めて結婚したという覚悟もあったかな。

 自分の性格上、離婚したらまた再婚やら離婚やらを繰り返しちゃうだろうから、もし相手に不満が生まれたら、それをなんとかする方法を見つけようと思ったんだよね。離婚という選択肢がないのなら、危機を乗り越えること自体を楽しむとか、相手ができないことを自分がやるとか、工夫するしかないでしょ。

 うちの奥さんはアイドルだったし、独身のころは同居していたお母さんが家事全般してくれていたこともあって、料理とか掃除とかあまりできない(笑)。そんなの結婚前からわかっていたことだけど、ほんっとにできねぇんだなってびっくりすることもある(笑)。日ごろは仲よくしていても、小さなことでイライラすることも、そりゃしょっちゅうあるよ。

 そんなときもさ、仲よくしてる友達の憲ちゃん(※とんねるずの木梨憲武)から、「最近、伊代のネタないの?」って聞かれて、「そういえば、こないだこんなことあって参ったわー」って話してると、愚痴のつもりが、もう面白話になっちゃってるんだよ(笑)。「お前んちの奥さん、ほんと面白いな」って、話を聞いたみんながなごんでくれる。愚痴もそうやって浄化されるといいよね。

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