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家族

未婚・ひとりっ子の“パラサイトシングル”が直伝「心身がすり減らない」介護術

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※写真はイメージです
目次
  • 両親介護の2年間がいちばん大変だった
  • 介護を通して自分の健康も省みるように

 独身でひとりっ子が両親の介護に直面したら、仕事や恋愛はどうする? そんな自身の体験を著書『親も自分もすり減らない!?シングル介護術』(WAVE出版)にまとめたのが放送作家で“パラサイトシングル”のさらだたまこさんだ。

両親介護の2年間がいちばん大変だった

「パラサイトシングルとは、学校を卒業した後も親と同居し続ける未婚者のことです。私の場合、働いているので親のすねかじりではありませんでしたが、ずっと両親と実家で暮らしていて、家に帰れば母親が作ってくれた料理があり、掃除や洗濯も頼めたりと、精神的に都合のいいパラサイトシングルでした」

 両親は健康でシルバーライフを満喫していたが、介護は突然やってきた。母親が75歳のとき腎不全で週3回の透析治療となり、その翌年、85歳の父親が大腿骨骨折で療養生活に。その後、父親は認知症を発症し、大腸がんも患い、2年後に旅立った。

「この両親介護の2年間が自分にとっていちばん大変な時期でした。これまで取材をして家に帰ってきて原稿を書くという生活を続けていましたが、家に帰ると両親の世話で原稿どころではなくなってしまいます。介護の話を仕事先にすると、気を遣って、大きな仕事は振ってもらえなくなりましたが、『当面は親の介護を優先しよう』と腹をくくり、貯金を切り崩しながら乗り切りました

 しかし、父親に徘徊(はいかい)の症状が出て、家からいなくなったときに、「家で父親を介護するのは無理かも」と初めて弱気になったという。

「母の通院への付き添い、食生活のサポート、父の下の世話から入浴介助までやっていた私は、だんだん介護疲れがたまってきました。看護師さんからは『ひとりで介護するのは大変なので、お父さんは老人ホームへ入れることを検討されては?』とアドバイスされていましたが、老人ホームを探して、入るのも簡単ではありません。介護保険が適用できる特別養護老人ホームは人気で、常に待機者がいるため、民間の手ごろな老人ホームを探すことになります。

 また、父親自身がホームに入ることを拒否する可能性もあるので、最初はショートステイツアーを父に体験してもらい、老人ホームが快適な場所であることをわかってもらいました。その後、自宅から遠くなく、わが家の財政でかなう範囲でのホームを探し入居してもらうことができました」

 さらださんは、老人ホームに入居した父親のもとに毎日のように通っていたが、後から振り返ると、「その時間は貴重だった」と感じている。

「親は身近にいる存在だけれど、お互いのことを実はよくわかっていないもの。父は老人ホームでカラオケを楽しんでいましたが、私は父が歌っている姿をこれまで家で見たことがなかったのです。知らなかった親の姿を介護を通して知ることができたりするので、そばにいれたことはよかったと思っています。

 これまでわだかまりがあった親子でも、何もできなくなった親が頼ってくれることで、親が愛しく思えてくるというケースもあります。もちろん人間の気持ちは簡単には変わりませんが、介護によって埋められる関係もあるのでしょう」

 現在は85歳の母親の介護を続けており、介護生活も10年となった。

「母は車椅子に乗っていますが、私が仕事で病院の検査などに付き添えないときは、介護タクシーを利用してひとりで行ってもらうこともできます。父が亡くなってからは、仕事モードを取り戻し、仕事と介護の両立が当たり前となりました。

 当時は恋愛する気持ちもまったく起きませんでしたが、次第にときめく気持ちも復活。これまで自分の都合でアグレッシブに恋愛をしてきましたが、介護を経験したことで人の気持ちを酌むということがいかに重要かを知ることができました。許せる気持ちが大きくなり、人間的に成長できたと思います

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