ダサい呼び名が危険運転を防ぐ!?

 全国各地で見られる危険運転のご当地ルール。こうした行為をなくし、事故を防ぐためにはどうすればいいのだろうか?

「ご当地ルールは恥ずかしいこと、一生をダメにするかもしれないことだとわかってもらう必要があります」

 と、加藤さん。こんな提案もしてくれた。

近年、暴走族の数が減り続けているんです。少子化の影響も指摘されていますが、実は警察が対策を講じていて、福岡県警が“エッ! 暴走族? いいえ、『珍走団』です”と、暴走族をカッコ悪い呼び方に変えるよう提唱するポスターを作り、話題を集めました。それと同じように、『茨城ダッシュ』なんてカッコいい呼び方ではなく、ダサいことなんだというイメージを広めていくといいかもしれません

 今井さんは「テクノロジーの力を活用すべき」と主張する。

「ドライブレコーダーを必ず装備するようにしましょう。ウインカーなしで右左折した車と接触して事故にあった場合、加害者側はたいてい“ウインカーを出していた!”と言うものです。ドラレコがあれば、どちらの言い分が正しいか一目瞭然です」

 事故に至らない場合でも、証拠を残せるということ自体がプレッシャーを与え、危険運転の抑止につながるかもしれない。

「ご当地ルールの危険運転は各地で事故を誘発しています。法律違反であり、自分や他人の命を脅かす行為であることを何度も伝え続けていかなければなりません。まだ若いうちから、安全意識をもつよう周囲の大人が働きかけることも必要です」(加藤さん)

(取材・文/千羽ひとみ)