東野圭吾原作の人気ドラマで描かれる個性的な刑事・加賀恭一郎。

 犯人逮捕や犯行手口の解明に重きを置く刑事ドラマが多い中、優れた人間観察力によって事件と直接関係のないナゾにとことん迫る点で異質だった。加賀はここぞという場面でうならせるセリフを口にする。

 自らの価値観では理解できないことは世の中に多い。しかし、理解できなくとも尊重しなければならない。ひとの話を聞く仕事ゆえに大切にしたい人生訓だ。(W)