先の大戦で連合艦隊の司令長官を歴任した山本五十六さんの有名な言葉。
部下を育てる際の上司の心構えを説いています。戦争という極限状態の下、上意下達が絶対の軍部でも、こういう心構えでないと部下は育たなかったのでしょうか。
いま思えば、私が入社したときの上司はこの通りのことをしていたように思います。営業先(当時は私は営業部に配属)に一緒に赴いて、自分の交渉の様子を「横に座ってみていなさい」と。
しばらくそれを続けた後にひとりで営業に行き、ほんの少しだけ成果が出たら大仰に褒めてくれたのを思い出します。単純な私は、嬉しかったし、明日も頑張ろうと思ったものです。
さて、現代はどうなんでしょう? 最近の若者は「承認欲求が強い」などと指摘する声もありますが、そんなスタッフは、大いに褒めることで伸びるのかもしれませんね。
ちなみに「動かず」ではなく「動かじ」。「じ」は打ち消し推量の助動詞。「動かないだろう」「動くまい」というような解釈になるそう。(文)