芸術家というとある種、浮世離れした「自由人」という印象を持つ人もいるのではないでしょうか? 

 私もそのひとり。そういう意味では、子どもって発想が突飛で「自由人」とも言えます。成長するにつけ「常識」を身につけて、社会に順応していくというのが一般的。でも、それでは他者を惹きつけるような「作品」は創造できないこともわかります。

 ピカソは、人は生まれながらにして誰でもが「芸術家」なんだ!と。しかし、社会と折り合いをつけていくうちに「普通の人」になってしまうと指摘しているのです。もちろん社会が全部「自由人」では立ち行かないですが、子どもたちの可能性を秘めている「力」をどう引き出し、伸ばしていくのか? は、大人が構成する社会のあり方によるのでしょうね。(文)