江戸時代中期の米沢藩(現在の山形県)9代藩主で、藩士や庶民に質素倹約を求めるだけでなく自ら率先し、藩の財政再建を成し遂げた日本史でも稀有(けう)なリーダー。

 成し遂げようとすれば何事も実現でき、成し遂げようとしないから実現できないのだと説く。

 実際に成し遂げているゆえ説得力があり、十数年前に読売新聞が自治体首長にアンケート調査を実施したところ、理想のリーダー1位に選出された。食事は一汁一菜やお粥(かゆ)で酒は飲まず、衣服も木綿だったからそのへんの庶民と生活ぶりは変わらなかったとされる。

 銀座で豪遊することに喜びを感じている政治家は、ツメの垢(あか)を煎じて飲んでもらいたい。(W)