くまモンが全力で走り続けるワケ

 彼は常にチャレンジャーでもある。バンジージャンプは2回もやったし、さまざまなスポーツへの挑戦も見せてきた。2019年の誕生祭では、和太鼓に挑戦した。手が短いため(失礼!)、最初は撥(ばち)をうまく太鼓に振りおろすことができなかったのに、訓練を重ねて、当日は見事な演奏を披露したときに飛び上がるようにしながら力を込めて叩き続ける様子に感動して涙を流す人が続出したのは言うまでもない。

「できないことはなかモン」という、くまモンの姿勢に勇気づけられる人は多い。

くまモンは2019年の誕生祭で和太鼓を披露。華麗な撥さばき、お見事! 撮影:亀山早苗

 また、くまモンは表情豊かだ。そう言うと、能面と同じで、角度と見る側の心の投影だと言われるのだが、どう考えても表情は変化に富む。誰もが「いたずらをする前は、やってやるぞ、という顔をするよね」と言うのだから。そして失敗したときは「しまった」という顔をする子どもが泣いていると心配そうな顔で覗(のぞ)き込んだり(そしてもっと泣かれることも……)、がんばれ、というときは力強い表情になったり。くまモンは「くまモン」という生き物であり、唯一無二の存在。そしてファンになると、その表情が読めるようになる……のではないかと考えている。

 コロナ禍でくまモンにも少し「おうち時間」が増えたと聞くが、この11年間、くまモンは休む間もなく、ひたすら全力で走り続けてきた。数年前、くまモンのドキュメントを書くために話を聞いたとき、「あまりに忙しくて、お仕事が嫌になることはないの?」と尋ねてみた。そのときのくまモンの表情は、「え? 何を言ってるのかわからない」という感じ。そして「嫌になるなんて、ありえな~い。ボクはいつだって、みなさんの笑顔が見たいんだモン」と力強く言った。そう聞こえたような気がする……わけではない。本当に彼は表情豊かにそう伝えてくれたのだ。

(取材・文/亀山早苗)

【くまモンNEWS】
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日時:2022年1月15日(土)・16日(日)
場所:新宿区新宿文化センター
ステージ観覧は事前応募制で、最終回のステージはYouTubeライブでも配信予定。
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