ジブリ映画の中でも人気の高い『魔女の宅急便』の原作者である童話作家・角野先生の言葉です。

 13歳になった魔女のキキが親元を離れ、見知らぬ土地で修行しながら自立していく物語は、多くの子どもたちをワクワクドキドキさせてくれます。私も映画を見た子ども時分、キキのように空を飛べたらいいのにと何度も思いました。でも、角野先生はこう続けます。

「キキのように空を飛べたり、姿を消したりすることは出来なくても、自分が好きなことで生きられれば、それは魔法になる。そんな気持ちを込めて、私はこの物語を書き続けてきました」

 魔女じゃなくても、好きなことを続けていくと、誰にも真似できない力になる。仕事へのワクワクや夢見る気持ちは、年を経るごとにすり減ってしまいがちです。忘れないように、心に刻んでおきたい言葉だなと思います。(知)