以前、この欄で「やって見せ言って聞かせて、させたみて褒めてやらねば人は動かじ」という山本氏の言葉を取り上げました(2021年11月9日)。

 今回は、それに続く言葉です。実は、この後進育成の格言は3つのパートがあり、さらにこの言葉に続けて「やっている姿を感謝で見守って、信頼せねば人は実らず」となります。当時の軍隊でも、こんな考えを持っていた幹部がいたことに驚きます。

 今年は先の大戦が始まってから80年。山本氏は当初、開戦には反対だったと言われています。それでも戦争は始まってしまい、多くの犠牲者が出ました。あの戦争から70年以上、日本は、自らが主体となった戦争をしていません。年の瀬に改めて、この平和を噛みしめて過ごしたいものです。(文)