重いハンディキャップを持ちながら、実にさまざまなことに挑戦したヘレン・ケラーさん。障害者の福祉や教育の発展に多大な影響を与えています。戦前に来日し、3か月ほど滞在。日本全国を訪ね、昭和天皇にも拝謁しています。

 人生を2択でシンプルに説いていますが、発言の背景に思いをいたせば……。

 盲ろう者であった彼女は、普通に1歩を踏み出すことでさえ大変な勇気を必要としたでしょう。現代のように(まだまだ不十分ですが)バリアフリーという考えさえなかった時代のことです。

 乗馬も経験しているというエピソードもありますから、彼女の情熱的な行動力が人々の共感を呼び、福祉の発展につながったのは想像に難くありません。くじけそうな時にはぜひ、思い出してほしい言葉です。(文)