今や敏腕実業家として誰もが知るところとなったアップル社の創業者・スティーブ・ジョブズさん。自宅のガレージからスタートした会社を、シリコンバレー、いや、世界を代表する企業へと成長させた超・やり手です。さすが、カッコいいことをおっしゃるなあ、としみじみ。

 他人の意見にまったく耳を貸さずに突き進んでしまう人の多くは、破滅への道を辿ってしまうでしょうが、逆に、周囲の意見に左右されて自分の直感、または信念を曲げてしまうようでは、成功への道を切り開いていくことは難しいのでしょう。

 私は、わりと自分の意見を持っているほうではあると思いますが、自分より歳上だったり、経験値や社会的地位が高かったりする相手が異なる主張をしてきた際には、やはり自分の感覚、考え方が本当に合っているのか、不安になってしまいます。

 しかし、だからと言って自分の感じていたことや考え方を封じ込めて、相手の意見に乗っかってしまうと、往々にして後から後悔が残るのです。「あのとき、もっと自分を信じていれば……」と。

 それに、本音に反して周囲の言うことを飲んでしまったときって、失敗した場合に、どこかで相手のせいにしてしまいがちですよね。でも本来は、どんな結果になろうとも、自分で選択し、自らが責任を負うことで、人は少しずつ学び、成長できるはず。

 だから言い訳を作らないためにも、周囲の意見はあくまでも参考程度にとどめて、ジョブズさんの言う通り、いざというときには“心の声”に従いたいな、と。そこで誤った道に進まないためにも、日ごろから多くの経験を積み、自分の頭で考えることを繰り返して生きていきたいです。(横)