亡くなって30年たった今も、人気の衰えることのない女優・オードリー・ヘップバーン。美しくチャーミングな表情に癒されます。映画『ローマの休日』は私が新聞記者を志したきっかけのひとつでした(就職試験に失敗し夢は叶いませんでしたが)。
彼女、後半生はユニセフの親善大使を拝命し、南米やアジアの恵まれない人々のために献身的かつ精力的に活動を続けました。
さて、冒頭の「言葉」です。この欄でも同じような言葉を何回か紹介したように思います。
今回、「幸せを感じること」の部分で思い出した友人がいるので、あえてこの言葉をチョイスしてみました。
大学受験に失敗し(失敗ばかりだな……)、予備校に通っていたころ。
毎日のように予備校の食堂で食事をしている友人がいました。当時、その予備校の食事はお世辞にも、おいしいものではなく、学生のほとんどはコンビニのお弁当などで済ませていました。
しかし彼は、ひと口頬張るたびに目を閉じて「うまいな〜」と、しみじみと言うのです。仲間からは「お前普段、何食べてるの?」などと、からかわれていましたが、彼こそ「幸せを感じる」能力に長けていた人物だったのです! 彼の心から幸せそうに食べる姿を、みなさんにも見せたいぐらいなんです!
今、どこで何をしているのかはわかりませんが、あの感性を持ち続けていればきっと幸せな日々を過ごしていると思います。少なくとも日々「不平と不満」ばかりを口にしている私よりは……。(文)