名門・ハプスブルグ家に生まれ、フランスのルイ16世のもとへ嫁ぎ、激動の人生を送った王妃・マリー・アントワネット

 1789年7月に王政に対する国民の不満が爆発してフランス革命が起きると、マリー・アントワネットらは亡命を企てるも失敗。その後、幽閉され、やがて夫のルイ16世とともにギロチンで処刑されてしまいます。

 彼女は「美貌の持ち主で、純粋な心を持つ反面、軽率でわがままな部分もあった」と語られることが多く、「浪費ぐせもあり、それが国民の反感を買った」などと言われたりもします。

 しかし私は、冒頭の一言を発したと知ってからは、「まさにアントワネットの言うとおり。ええこと言うやん。推せる。それに可愛いし、ファッションセンスもいいし」という印象を持ち続けております。この一言でマリー・アントワネット=悪女、というイメージが払拭されるくらい、自分にとってはガツンと響いた言葉でした。

 お金、物、労力……何をムダ遣いしても、それに気づいたときには反省し、自己嫌悪に陥るものですが、決して貯金ができず、そして、同じ時は二度と戻ってこないのが時間。頭では理解しているはずなのに、気づけばダラダラとネットサーフィンしたり、「あと5分」と言いながら、何度も二度寝を繰り返したり、「今日は勉強day!」と決めたのに、たいして集中できないまま夜になっていたり……。

 マリー・アントワネットがその生涯に幕を閉じたのは37歳のとき。きっと、まだまだ人生を謳歌したかっただろうなあと思うと、この一言がよけいに身に沁みます。

 人間、明日には何があるかわかりません。あれもこれも、やっておけばよかった……と後悔しないためにも、アントワネットの言葉は、毎日見えるところに貼っておきたいくらいです。(横)