2011年3月11日、午後2時46分──。

 間もなく、あの日がやってきます。東日本大震災は一瞬にして、無辜(むこ)の人々の命をさらい、街の姿を変え、多くの人のその後の人生を変えました。当時、津波の迫るなか、もしくは激流に揉まれて、一緒にいた家族や友人を亡くしたという記事や「そのときに握っていた手の感触を今も忘れない」と語る被災者の言葉を幾度も目にしました。

 自然災害が起こるたびに、人間の無力さを痛感させられます。

 東日本大震災ではあまりの被害の甚大さに僧侶といえども苦悩したことが伺える言葉です。産経新聞が伝えた言葉ですが、あれから11年、その答えは見つかったのでしょうか……。(文)