私の大好きな書籍『翻訳できない 世界のことば』(エラ・フランシス・サンダース著/前田まゆみ訳/創元社刊)。タイトルのとおり、ひと言では訳せない、世界のユニークな単語たちが紹介されている本書に掲載されていることばのなかから、私が特に感銘や衝撃を受けた、お気に入りのことばを紹介させていただくシリーズ、第8弾。

 この単語の意味、想像できますか? 直訳すると、「龍のえさ」。言われてみると、前半の発音に「ドラゴン」の名残りがありますよね。龍のえさとは、「夫が、悪いふるまいを妻に許してもらうために贈るプレゼント」のことを指すそうです。

 つまり、龍=妻ということになりますが、この単語を考えた人は、“遊び人の恐妻家”だったのでしょうか。火を吐く怪物は、そう簡単には手なづけられないものですが、センスのいい、もしくは、愛がこもっている(ように思える)プレゼントをもらうと、いかつい龍といえど、ついつい許してしまうものなのかもしれません

 将来もし旦那さんができたら、私に効くドラッヘンフッター3選を教え込もうと思います。ちなみに、1位は花束です(聞いてない)。(横)