この春、秋篠宮家の長男・悠仁さまの進学先が物議を醸した。やはり皇族の方々が多く通われている学習院ではないか? とか悠仁さまのご興味の方向から農業大学系の高校に進学されるのでは? と報じる社もあった。結局、悠仁さまは、お茶の水女子大学附属中学校から筑波大学附属高等学校に進学されることになった。悠仁さまの通われていた中学校は、高校から女子校になるため、ずいぶん前から進学先が注目されていたのだ。

 将来の天皇陛下でもあり、新聞でも進学が決まった際に報じられている。ただ、新聞社や新聞社が運営するニュースサイトでは、「筑波大学付属高校」と表記され、出版各社が刊行する雑誌やサイト上などでは「筑波大学附属高校」と表記されている。ちなみに、お茶の水も筑波も公式ホームページを確認すると、「附属」表記。なぜなのか?

 教育出版が運営するサイト上にある「言葉の手引き」に答えがあった。引用させていただく。

〜以下引用〜

 本来の表記は「附属」であるが、一般には「付属」もかなり広く使われている。戦前は、「附」と「付」の使い分けがほぼ定着していて,「つく・つける」の意を含む語には「附属」「附表」のように「附」を用い「わたす・あたえる・さずける」などの意を含む語には「交付」「給付」のように「付」を用いていた。

 しかし、もともと「付」には「つく・つける」の意があり「当用漢字表(とうようかんじひょう)」制定の際も「同じ音で意味の近いものは一方を省く」という方針から「付」に統一する方向にあった。最終的には、日本国憲法に「附」が用いられていることから「当用漢字表」に「附」も採用されることになったが、この考え方は「当用漢字補正資料」に生かされ、「附」は「当用漢字表から削る字」の中に入れられた。こうして新聞など一般には「付属」が用いられ定着したが、一方、法令や公用文においては「附属」が用いられ、現在にいたっている。

〜引用終わり〜

 とのこと。ちなみに国語審議会では字画の少ない「付属」が望ましいとしていることから新聞社は「付」を採用しているのだとか。個人的には「附属」の方が何か重みを感じて好みです。(文)