「さんじゅうふりそでしじゅうしまだ」と読みます。
女性に対して、嘲る際に使う言葉。もう若くもないのに不相応な化粧や格好をしている女性に使うそうです。30歳になっても振袖を着たり、40歳になっても髪を島田に結うことを揶揄したのが発祥。
ちなみに髪を「島田に結う」のは未婚の女性だったそう。つまり江戸時代後期あたりから言われているように思います。そのころから日本では女性(最近は、女性に限らないかも)に若さを求める風潮が長く続いているのです。
このコーナーで言葉を調べるときに、言葉ってその時代の風俗・文化や人々の考えを映しているのだ、と改めて思うことが多いです。この言葉もその1つです。
「年甲斐もない」とか「いい年をして」「大人気ない」という表現も年齢に紐づけて使う言葉です。ちょくちょく「大人気ない」ことをしてしまうのですが、これからは「男らしい」「女らしく」と同様にこれらの表現に違和感を持つ世代が出てくるかも知れませんね。(文)