日本のことわざを調べていたとき、語感が軽やかでちょっと面白いものを見つけました。

 これは「夏の間に寿命が尽きてしまう虫は冬を知らないので、氷の存在が信じられず笑う」という意味で、見聞の狭い人が傲慢(ごうまん)に構えていることを表します。「井の中の蛙大海を知らず」と同じようなことわざです。確かに多くの虫は春から秋にかけてしかいないですし、幼虫やサナギの姿で冬越しをしていますもんね。

 私も狭い夏だけの世界の中で終わらず、冬の厳しさや美しさを知る虫でいたいものだと思います。(知)