私の大好きな書籍『翻訳できない 世界のことば』(エラ・フランシス・サンダース著/前田まゆみ訳/創元社刊)。タイトルのとおり、ひと言では訳せない、世界のユニークな単語たちが紹介されている本書に掲載されていることばのなかから、私が特に感銘や衝撃を受けた、お気に入りのことばを紹介させていただくシリーズ、第18弾。

「AKIHI」はハワイ語の名詞ですが、もし「この単語の意味を当てたら100万円あげるよ」と言われ、張り切って1日じゅう考え抜いたとしても、決して正解には辿り着けないだろうなと思った言葉です。

 誰かに道を教えてもらい、歩き始めたとたん、教わったばかりの方向を忘れたとき、「AKIHIになった」と言うそうです。いや、使い方、ピンポイントすぎるやろ!! と突っ込まずにはいられません。

 でもこの現象、経験したことがある方は意外と多いのでは? 教えてもらった行き方が完璧にわかったつもりになり、お礼を言って歩き出したら、あれれ、最初の分かれ道すら、右か左、どちらに進めばいいのかわからない・・・。

今度そんなめに遭ったときには、ぜひAKIHIを思い出して、クスッと笑っていただけたら幸いです。(横)