はじめまして! この度フムフムニュースに参加することになりました、福と申します。私のコトバスケット初回は、仕事をするうえで指針になっている言葉をご紹介します。

 この「自分が笑ってはいけない」は、元朝日新聞記者の本田勝一さん著『日本語の作文技術』(朝日文庫)の「第八章 無神経な文章 3」の見出しです。そのなかでとくに印象的なくだりは「読者を怒らせたいとき、泣かせたいとき、感動させたいときも『笑い』と同様である。筆者自身のペンが怒ってはならず、泣いてはならず、感動してはならない」(同216ページ)。つまり「事実や素材そのものを淡々と描く」ということになると思うのですが、すぐ「エモい」「ヤバい」「最高」「泣いた」で表現してしまう現代においても、示唆に富んでいるのではないかと思います。わかりやすい文章が書きたい、話したいと思う方におすすめの一冊です。

 プレスリリースをリライトしただけ、SNSを貼り付けただけ、PV重視の煽情的なタイトルやもの言いにあふれた昨今ですが、これからも真摯に丁寧に、ハイカロリーでどしっとしたものづくりをしていきたいと思います。どうぞよろしくお願いいたします!(福)