ドラマ『カルテット』の第3話にて、主人公の真紀(松たか子)さんが、泣きながらカツ丼を頬張るすずめ(満島ひかり)ちゃんに掛けた言葉です。毎度名言ばかり登場する『カルテット』ですが、このセリフを聞いたときは色んな感情がごちゃごちゃになってしまいました。

 仕事がない、お金がない、辛い、悲しい、苦しい。今の自分が情けなくて涙が出てくる。明日をどう生きればいいのかわからない。それでも腹は減る。だから食べる。そんな日を乗り越えたからこそ、生きていける。

 私事ですが、生活がままならず泣き飯(?)を食べていたことがあるので、このセリフを聞いた時は引くほど思い出し泣きをしてしまいました。

 辛いことを噛みしめて、生きるために食欲を満たす。皆様にも大なり小なり同じような経験があるかもしれません。

 でも、だからこそ今を生きていける。あの時の自分があるから今の自分がいる。そんな経験を、これからも積んでいきたいと思える言葉です。(西)