最近、周りの声もあってキャラクター好きということを自覚し、俄然キャラクター造形やビジネスに興味を持つようになった筆者。思えばこのフムフムニュースに参加したいと思ったきっかけも、くまモンの連載がやっていること、独自キャラのフムッフィー&クロッフィーがかわいいこと、オリジナルの取材記事しか載せないことなどメディアのスタンスに共感したからでした。

 そこでキャラクター研究・勉強のために、先日「サンエックス90周年 うちのコたちの大展覧会」に行ってきました。サンエックスの名は知らなくても、1990年代に「たれぱんだ」、2000年代に「リラックマ」、2010年代に「すみっコぐらし」を大ヒットさせた会社といえばピンとくるでしょうか。自社デザイナーによる完全オリジナルデザインにこだわり、ほかにも数多くのキャラクターを生み育てた、サンリオと並ぶキャラクター界のリーディングカンパニーです。

 会場に入ると、特大パネルと巨大人形がお出迎え。当時のグッズやラフスケッチ・原画・色校正・カンプなど貴重な資料、ぬいぐるみの試作品(作者の手縫いも!)、創業90周年記念に寄せた作者直筆のメッセージなどなど、盛りだくさんの内容で大満足でした。

 展示の最後に一個のペンケースが飾られていたのですが、1979年に生まれたサンエックス最初のキャラクター「ロンピッシュクラウン」のものでした。この古びたペンケースから、もともとは文具メーカーだったサンエックスのキャラクターの歴史が始まったんだと思うと、しみじみ感慨深い気持ちに。

 そして最後の最後に掲げられていたのが、今回ご紹介する言葉、「ずっといっしょに」。「私たちサンエックスはキャラクターといっしょに、こころがくすっと笑顔になるお手伝いをしています。サンエックスのコたちはいつもそっとそばにいて、どんなあなたにも寄り添います。時にワクワクする楽しさや、大切な人とのつながり、たくさんの思い出をあなたへお届けしてきました。そしてこれからも、あなたがほっとできる居場所をキャラクターと一緒につくっていきます」(「サンエックスのパーパス」より)。

 企業精神をまるっと体現するような言葉に「フムフム!」とうなづきましたし、想像力が爆発した「かわいい!」を感じさせるフォルム(ここ一番大事)、親近感や共感を抱かせる「物語性」、そしてどこまでも没入できる「世界観」がとても重要なのだと感じ入りました。

 展覧会は8/30(火)まで東京・松屋銀座で、10/27(木)から札幌・東1丁目劇場で開催されます。気になった方はぜひ足を運んでみてください!フムフムニュースを運営する主婦と生活社からもサンエックスのキャラクター書籍がたくさん出ていますし、フムフムニュースのフムッフィーとクロッフィーも末永く愛されるキャラクターになれたらいいなと、夢を見る夏の夜でした。(福)