“レゲエの神様”と言われたジャマイカ出身の大人気ミュージシャン、ボブ・マーリー(享年36)が残した名言で、原文は「Some people feel the rain. Others just get wet.」。普段、昭和歌謡ばかり流していてレゲエをめったに聴かない私ですが、こんな感性を持っている人がいるんだと知り、レゲエの世界にも俄然、興味がわいてきました。

 マーリーの言葉を受けて、ちょうど、先日のできごとを思い出しました。雨が続き、湿気もひどくて、出勤するたびに憂うつになっていた私。会社の玄関で出くわした先輩に、「いや〜、今日の天気もホント嫌になりますね〜」と投げかけたら、その先輩は笑顔でこう言ったのです。「でも、なんだか雨の日って、嗅覚が研ぎ澄まされる感じがしない? 草や土のにおいがいつもより感じられて、精神が落ち着くのよ。だから雨も嫌いじゃないわ」と。

 これや・・・雨を感じられる人間・・・ブラボー!! そして私は、ただ仏頂面をして濡れるだけのヤツ・・・あかん! 毎日損してるで! と、なぜか関西弁でセルフツッコミしてしまいました。

「雨を感じる」と「濡れる」って、大違いですよね。ただただ受動的に生きて、不快な思いをしたことに愚痴を吐く人間と、ひとつの事象に能動的に向き合って、そこから積極的に何かを見出そうとする人間。後者のほうが、人生が圧倒的に豊かになることは明らかです。同じ経験をしても、心がけ次第で、そこから得るものがぜんぜん変わってくるもんだよなあ、と、マーリーと先輩の言葉に気づかされました。ということで、雨を感じられる人間になれるよう、次に雨が降った日には、傘をささずに歩いてみようと思います(違う) (横)