世界のことわざシリーズです。

 キングは王様、ポーンは歩兵のことで、チェスが終われば駒の強弱にかかわらず、どちらも同じ箱にしまわれるということ。確かに、将棋にしても王将だから黄金の入れ物に、歩だから木箱に入れよう♪ なんて扱いをしている人は見たことがありません。

 すなわち、「どんな位の人間でも、最終的に行き着くところは同じ」という意味で使われるそうです。あの世にお金を持って行けないように、「死んだらみんな同じ」ということでしょうか。

 このことわざを聞いて思い出したのが、銭湯です。

 銭湯では、どんなにお金持ちでも貧乏でも、着ているものを脱いで入浴します。裸になると、ただニンゲンである、ということが強調されて、「結局、みんな同じだよな〜」と思うからです。

 格差社会がさらに強まって、人との違いばかりが目に付く昨今ですが、このことわざを思い出せば、少し気が楽になるのではないでしょうか。(知)