今日は、紀元2世紀に生きた、ローマ皇帝のマルクス・アウレリウスのこの言葉。

 晩年は皇帝でありながら、自ら戦地に赴き、戦士たちの士気を上げることに貢献していたという事実を知り、とても驚きました。そんなマルクス・アウレリウスが、戦地で眠る前、自身との対話の意味も込めてつけていたという日記『自省録』に、この言葉が記されています。

 私は日ごろから、つい過去に記憶を遡り“もっとこうすればよかった”と後悔することや、まだ起きてもいないことをあれこれ気に留めすぎたりと、必要以上に時間を割いてしまうことが少なくありません。

 そんなとき、マルクス・アウレリウスのこの言葉が、時間は常に有限であり、目の前の一瞬に集中することの大切さを教えてくれます。59歳という若さでこの世を去った、彼の言葉だからこそ、私たちの胸に訴えかけてくるものがあるのではないでしょうか。

 心や頭の中に抱えるもやもやを、紙に書き記し、具現化していくことで、より目の前のものがクリアに見えるようになるのかもしれません。(本)