かの有名な理論物理学者で、ノーベル物理学賞を受賞したアインシュタイン氏。そうとうレベルの高い研究をしていたと思いますし、自分自身は、あまり丁寧に説明されずとも、さまざまな事象を理解できる頭脳を持ち合わせていたかもしれません。だから、周囲に対しても無意識に自分と同じ水準を求めてしまってもおかしくないはずなのに、このひと言を発することができるなんて、さすがだなあとしみじみ。たいへんに思慮深く、そして本当に賢い方だったのだなあと感じます。
どこかで、「難しいことを理解して、難しく他人に説明するのはゼロ人前。難しいことをきちんと理解して、自分なりに易しく他人に説明するのは半人前。相手にとって何が難しいことなのかを分析して、その人にきちんと伝わる説明ができるようになって、初めて一人前」というような文章を読んだ記憶がありますが、この文章の大事なところを集約したのが、アインシュタインの言葉ではないでしょうか。
これ、われわれのような仕事をしている人間は、常に意識しておかねばならないことだと思っています。フムニューに足を運んでくださる方々の中には、勉強が得意な人もいれば苦手な人もいらっしゃるし、子どもからお年寄りまで、年齢や性別もさまざま。また、知識や興味の幅もひとり一人、大きく異なります。そんな中で、どんな方が読んでも頭に「?」が浮かぶことなく、スムーズに楽しく読み進められるコンテンツを発信できるかどうかは、編集者の想像力や親切心、力量にかかってきますし、編集者自身が、発信する内容について十二分に理解していなければ、真の意味でわかりやすい記事が生まれることはあり得ません。
そのことを肝に銘じて、アインシュタイン先生のこのお言葉、会社のデスクにでも貼っておこうかと思います。なんだか終始、まじめな話になってしまいました。明日もきっといい日になるよね、ハム太郎。へけっ!(横)