私は言葉遊びが好きで、普段からなぞかけを作ったりして一人で遊んだりしているのですが(友達はいます!)、今回ご紹介する“コトバ”は、とある落語家さんによる秀逸ななぞかけ。

 なぞかけと言えば、「ととのいました!」でおなじみ、お笑い芸人Wコロンのねづっちさんをきっかけに一大ブームが巻き起こりましたよね。そんなねづっちさん、彼ももともと言葉遊びが好きだったそうなのですが、なぞかけを本格的にやりだしたのは実は芸人になってからだそうです。

 ある日、浅草の寄席で一緒になった落語家さんが披露したなぞかけが、彼の人生を大きく変えることになります。

『お坊さんと掛けて、朝刊と解く。その心は、袈裟(今朝)着て、経(今日)読みます』

 これを聞いて、「うまい……これ以上のなぞかけを作るぞ!」と心に決めたのが、なぞかけをネタにするようになったきっかけなのだそう。あとは皆さんご存じのとおり、“即興なぞかけ“を武器に、ねづっちさんは大ブレイクを果たしました。

 もし彼が、営業で寄席に行っても他の人のネタを聞く気がなかったり、聞いていても自分の感性のアンテナを立てていなかったりしたら、どうだったでしょうか。もしかすると大ブレイクはなかったのかもしれません。

 人生、どこに好転のヒントが隠れているかはわからないものです。

 普段は行かない博物館に訪れてみたら、地政学に興味を持って大学で学びなおす決心をするかもしれない。友達に誘われて渋々行ったサッカー観戦で周りの人と仲良くなり、一生ものの趣味になるかもしれない。

 いろいろなものにアンテナを張り、新しいものに触れてみる。自分の琴線に触れたものを大事にする。そういった心構えを持つことで、日常は、大きく言えば人生は、より良くなっていくのだなと思ったエピソードでした。

 では、私も最後に一つなぞかけを。

『fumufumu newsの閲覧と掛けて、近代博物館の券売機と解く。その心は、new情報(入場法)が発見(発券)できて、知性(地政)へと導く機会(機械)です』

 皆さん、いろんな記事を読んで、新たな素敵な出会いを。(Mr.K)