最近、とあるテレビ音楽特番で、約20年ぶりに音楽ユニット『ブラックビスケッツ』が復活し、ビビアン・スーさんが歌っているシーンを見ました。
20年前、当時ビビアンさんは20代だったそうですが、そのころ私は中学生。20年の時を経て再結成したという尊い事実と、懐かしさ、再会を喜ぶ感動のシーンのトリプルコンボに、なんだか私まで胸が熱くなったわけです。
時を同じくして、それよりさらに昔、30年とは言わないまでも今から26年ほど前に、アニメで放映され人気を博したスラムダンクも、数十年の時を経て、今週映画公開されましたよね。そんな話題に懐かしさを覚えるとき、「え? もうそんなに時間がたったの?」という驚きと、謎の高揚感に包まれます。
自分が小さいころは、私が生まれる前か否かに流行ったスターがテレビに出ると大喜びする両親を横目に、“何をそんなに熱狂することがあるのだ”と思っていたものですが、まさに、ブラックビスケッツが歌う『Timing~タイミング~』を聴いた瞬間、得体の知れない興奮と喜びが押し寄せてきました(笑)!!!!
と、同時に、この感覚は年を重ねてきた大人にだけ許された喜びなのだ、ということにも気がついた次第です。この喜びを知らないころの私は、まだ青かったです。
「えー、もう20年も昔なの?」とこなれた風な発言をするたびに、これまで歩んできた道のりをかみ締めることができるのは、大人になった醍醐味(だいごみ)なんだと、年齢を重ねる楽しみを見つけ始めた今日この頃です。(本)