久々に、私の大好きな書籍『翻訳できない 世界のことば』(エラ・フランシス・サンダース著/前田まゆみ訳/創元社刊)シリーズをお届け! タイトルのとおり、ひと言では訳せない、世界じゅうのユニークな単語たちがちりばめられている本書のなかから、私が特に感銘や衝撃を受けたことばを紹介致します。

『SGRIOB(スグリーブ)』というゲール語をご存じですか? この言葉の意味を当てた人には、1000万円、いや、1億円をお支払いしましょう。そのくらい、まず思いつかないと思います。ヒントとして、ゲール語はアイルランドなどで使われている言語。あのあたりって、とある蒸留所がいくつもありますよね。

 ・・・。

 正解は、「ウイスキーをひと口飲む前に、上唇に感じる妙なムズムズする感じ」。はい、うん。激ムズですよね。多分、一生考えても、この答えにたどり着ける人は、ほんのひと握りなのではないでしょうか(むしろ、いるのか !?!?)。大のウイスキー好きだと自負しているワタクシですが、こんな感覚を表す言葉があるだなんて、全く思い当たりませんでした。

 ただ、この感覚自体は、とてもよく理解できます。この言葉を初めて目にしたときは、「えええ・・・わかりみが深い・・・」と、若者ぶったひとり言が思わず口から漏れたほどです。

 周囲に聞いてみたら、ウイスキーは飲まなくても、炭酸飲料を好まれる方は、この感覚に陥ったことがあるという方がちらほら。でも、できればウイスキーで体感してみていただきたいです。はたして本当に上唇がムズムズするのか、今宵はグラスを片手に、ゆったり読書でもいかがでしょうか? ウイスキーが、お好きでしょ〜♪(横)