先日、原稿を書き上げ清々しい気分でお昼ご飯を食べようと外に出たら、お天気雨が降っていました。

「狐が嫁入りしてるのかな、珍しい~」と思いながらてくてく歩いていたのですが、駅に向かう歩道橋からふと空を見上げたとき、なんとも見事な虹がかかっていました。

「うぉおおおお12月に虹!?初めて見た!!」とトキメキMAXになった自分と同じく、道行く小学生たちも「虹だ!虹だ!」「きれーい!」と大はしゃぎ。大人たちはスマホカメラで静かに撮影。老若男女の足を止める虹、やっぱり強いですね。

 フジファブリックの「虹」が脳内でかかりながら、幸せいっぱいの気持ちになりました。

 そこで今回のコトバスは「冬の虹」。「虹」や「蝉」は夏のイメージが強いので、たとえば「十二月の虹」や「冬の蝉」って小説のタイトルになりそうだなと妄想しつつインターネットで調べてみたら、「冬の虹」がヒット。それが俳句の季語だと初めて知りました。

「冬の虹」について「冬に出る虹のこと。虹は、夕立のあとに出ることの多い夏の季語であるが、冬の虹は時雨の空に出たり、荒波の暗い海から立ち上がったりする。夏の虹にくらべて蕭条(しょうじょう)とした趣がある」(「季語と歳時記」より)とのこと。確かに。蕭条って言葉も生まれて初めて知りましたわ。知らないことが多すぎる!!

 これからもたくさんの自然の神秘と美しい情景を見てみたいと思う、2022年の年の瀬です。(福)