相変わらずコロナ感染者の数は気になりますが、マスクや手指の消毒・手洗い・うがいなどを徹底して出かける人も増えているようです。
 観光業は大きな痛手を受けた「コロナ」の3年間ですが、石川県にある日本を代表する大型旅館「加賀屋」の若女将の言葉には勇気をもらえます。この言葉、

何もしなければ失敗はしないけど、
何も得られないし、そこに感動はない!ということ。

 加賀屋は、旅行新聞社主催の『プロが選ぶ日本のホテル・旅館100選』で2015年まで36年間1位を獲得する老舗の名旅館。しかし、2016年の秋に食中毒を起こしてしまい、3日間の営業停止処分を受けました。当然、首位から陥落してしまいます。その衝撃は大変なものだったと推測できます。そんな中、若女将はお客様が旅館に求めているものは「感動」だと考え、徹底的に「感動」を追求したそう。その過程では様々な失敗もしたのではないでしょうか? 

 若女将の挑戦の成果なのか2017年には、首位に返り咲きます。

 実は、私も入社2年目、当時所属していた販売部総出の大きなイベントがあり、1泊2日でこの旅館にお邪魔したことがあります。お料理も温泉も桁違いでしたし、隅々まで綺麗で快適だったことを覚えています。書店さんのお相手などでめまぐるしい2日間でしたが、私たち販売部員を陰で支えてくださり、私自身も慣れない業務をなんとかこなした覚えがあります。「老舗であることに胡座をかかず、日々進化する」なんて、言葉にするのは簡単ですが、なかなかできることではありません。
 出来ることから見習っていきたいものです。(文)