月刊誌の『ar』が愛読書なのですが、このarの特徴と言えばやはり、“おフェロ女子”“えっちみ髪”“ニョロモンBODY”などの、次々に生み出される“きらりんワード”ではないでしょうか。

 この“おフェロ女子”という言葉も、紙面に登場した当初、その若干の色っぽさを感じさせつつ決していやらしさはない、その絶妙な言い回しに衝撃を受けた覚えがあります。

 私が20代のときに読んでいた『JJ』(光文社)では、“おしゃP”(おしゃれプロデューサーの略だったと記憶していますが……)というワードが当時の若い女性のトレンドだったように、雑誌に出てくるパワーワードたちが、振り返ったときに自分自身のアルバム代わりになっている、ということも珍しくないのでは。

 ページをめくるごとに、胸を躍らせる華やかな世界や、それを飾り付けるようなキラキラとしたワードセンスに、雑誌を手に取ったときの高揚感は電子書籍では味わえないものがあります。

 年末の時期になると、その年の流行語大賞が発表されますが、雑誌でその年を彩ってくれたワードたちにも思いをはせる私です。(本)