今日のコトバスも昨日に続きクリスマスとはいっさい関係なく、しかも滑稽なネタで恐縮です(苦笑)。

 年の瀬にふさわしい名言を探していたところ、不意に思い出したのがこの言葉でした。明日何が起こるかもわからないのだから、未来のことをあれこれ言っても仕方ないという意味のことわざです──が、何か間違ってますよね。

 発言の主は、20年以上前に編集Eの上司だったAさん。取引先を訪問し、翌年に受注したい案件をお願いしたものの色よい返事をもらえず「まぁ、来年の話をすると鬼が豆まきますからね……」と動揺しながら答え、引き下がったのだそう。その場に同席していた先輩が面白おかしくこのエピソードを教えてくれて、その後もずっと仲間内では“鉄板ネタ”でした。

 強面で仕事に厳しいAさんでしたが、あがり症で言い間違いが多い一面もあり、笑いの種を提供してくれる存在でもありました。そう、正しくはもちろん「来年のことを言えば鬼が笑う」。Aさんは「鬼」から節分を連想したのでしょうが、そもそも鬼は豆をまくのではなく、まかれる方ですから……。(純)