大好きなドラマのひとつ『孤独のグルメ』。最近、Paraviで過去回をひたすら観ています。松重豊さん演じる井之頭五郎が、行く先々の街でひとりで飯を食べるだけのストーリーですが、本当に見飽きない。食べるってなんて楽しくて豊かな行為なんだろう、スマホをながら見なんかせずに、ただ食事と向き合いたい。そう思わせてくれるドラマです。

『孤独のグルメ』は2012年放送スタートということで、もう10年以上も続いているんですね。Season1では五郎が大衆食堂で食事した後にそのままテーブルでタバコを吸っていて、驚いてしまいました。分煙社会になった今では考えられない! 数年後、五郎は禁煙したようで、喫煙シーンはなくなりました。まさに十年一昔。世の移ろいを感じるシーンです。

 今回のコトバスは、Season1の第6話で唐突に通行人がつぶやいたセリフ。馴染みのないフレーズだったので耳に残りました。ちなみにこの言葉はその後の展開に関係するのですが、そちらはドラマを実際に観ていただくとして。

 調べると、これはイギリスのことわざだそうで、馬を水辺まで連れて行っても、水を飲むか飲まないかは馬自身が決めることであり、無理矢理人が飲ませることができないということ。転じて、周りの人が機会を与えてあげることはできても、実行するかどうかは本人のやる気次第であるという意味だそうです。

 確かに「ここ、孤独のグルメで紹介された店だよ!」と意気揚々と連れて行かれても、そこで食事を楽しむか楽しまないかは、その人次第ですね。(知)