明日で東日本大震災から12年になります。今日のコトバスでは、毎年この季節になると思い出し、そうでなくともふとした時に聴きたくなる曲を紹介したいと思います。

 ラッパー/トラックメイカーのS.L.A.C.K.(現5lack)、彼の実兄・PUNPEE、仙人掌、TAMUによる「But This is Way」。この曲は地震発生から2日後にYouTube上で公開されたもので、その行動の速さに驚いたと同時に勇気になったことを覚えています。

 S.L.A.C.K.は公開に寄せて「マジで心配してます、今友達とみんなで集まって曲作ったから聞ける環境ならいいです。まだヤバい人たちも含めて、ネガティブに負けないで下さい。俺たちも気は抜かずにいます。なるべく無理しないで下さい」とコメントを残しています。

 まずは聴いてみてください。

But This is Way / S.l.a.c.k. TAMU PUNPEE 仙人掌

 私の好きなラインも抜き出してみます。

「ネガティブに奪われるなよ お前のLife お前のプランの続きを見せてみ なにはともあれお前は生きている」(S.L.A.C.K.)

「ちゃちな希望 信用できない でも ちゃちな絶望よりは全然まし」(TAMU)

「テレビの前でネガになるのは 世界にとってもなんとなく毒だ なら とりあえず生きてる喜びのダンスを 自分の好きなとこで踊るほうがましだ」(PUNPEE)

「どの道 Stay Strongじゃなきゃってことだ 先へ進むこの針は戻らん」(仙人掌)

 あれからも度々起こる地震、台風をはじめ激甚化する自然災害、コロナ禍、戦争と、命が揺さぶられる局面が続いています。

 そのなかでたどり着いた心持ちは、「自分の身は自分で守る」「家族や仲間を大切にする」「平常心を保つ」というシンプルなものでした。

「But This is Way」にあるように「命あるだけありがてえ」の気持ちを忘れずに、縁あってかかわってくれている人々や環境に感謝して、自分が選んだ道を引き続き邁進していきたいと思います。(福)