「こくう」と読みます。

 春のやわらかい雨が大地の農作物(穀物)を潤す様子を指す言葉です。穀雨が過ぎれば「立夏」、つまり暦の上では夏の到来です。

 穀雨の時期に田植えや種まきを始める目安としていたそうです。今年は4月20日から5月5日が「穀雨」だそう。しかし20日は、全国で気温が20度を超えたところも多く地方によっては気温が真夏日(30度)を超えたところもありました。

 二十四節気と比べると温暖化が進み、言葉と現実との乖離(かいり)が広がっていくように思います。「立夏」の前に気温が30度を超えるようなお天気だったのですから……。

 この原稿を書いている際には今週(23日から)は「寒の戻り」と予想されていました。とはいえ季節は巡り、酷暑も間近です。わが家では、電気代の高騰を受けて早くも「エアコンをどう使うか(使わないか)」の議論も始まっています。世知辛い話になってしまいましたが、二十四節気を通して日本の四季を楽しむ「余裕」も欲しいものです。

 わが家は難しいですが……。(文)