上杉鷹山は江戸時代の名君。当時、約200億円もの借金を負っていた米沢藩を立て直し、身分にかかわらず学をつけさせるなど、数々の行政改革を行ったと言われています。米国のジョン・F・ケネディ元大統領が、日本人記者団から「もっとも尊敬する日本人は?」と問われ、上杉鷹山と答えたのも有名な話ですよね。

 鷹山氏の言葉としては、「為せば成る為さねば成らぬ何事も成らぬは人の為さぬなりけり」がポピュラーでしょうが、私は彼が仕事について述べた、次の言葉も好きです。

「働き一両、考え五両、知恵借り十両、コツ借り五十両、ひらめき百両、人知り三百両、歴史に学ぶ五百両、見切り千両、無欲万両」

 つまりは、ただまじめに働くことをスタートラインとして、頭をよく使って考え、周囲の知恵や力も借りながら進めていくと、より有意義な仕事ができる。さらに、悪策や悪習などにはきちんと見切りをつければ道が開ける。そして何より、世のため人のため、無欲で取り組むことには、いちばんの価値がある。ということですよね。いやあ鷹山氏、いいこと言う・・・。

 無欲で仕事や何かに向き合うことって、ものすごく難しいですけれど、私は、「雑念なく、がむしゃらに目の前のことに取り組む姿勢」もある意味、無欲に近いのではないかなと思っています。そのくらい熱中できる仕事や趣味を見つけて、万両がっぽりいただきたいですね(雑念ありまくり)!(横)