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ルポ

【裁判ルポ#2】国家試験で、入社試験で、不正続出! その信じられない手口と、罪の重さは?

SNSでの感想
目次
  • 必修問題50問、一般問題200問。そのすべての問題が漏洩した!
  • 「学校のため、生徒のため」と、前任者から引き継ぎ
  • WEBテスト替え玉受検で初の摘発。依頼した女子大学生らも書類送検
  • SNS上でWEBテスト代行を募集、1件2000円で合計400万円の報酬
  • 会社は退職し、現在はアルバイト生活。元エリート会社員の悔恨

 自分が受けている試験の問題が、事前に他の受検生に漏れていたら……。

 志望する会社の入社試験で“替え玉”が受検していたら……。

 その詐欺的行為には、誰もが「絶対、許せない」と憤るに違いない。そんな不正事件が続いている──。

◇   ◇   ◇

 柔道整復師とは、接骨院や整骨院で治療を行うための国家資格。柔術の活法を応用して捻挫(ねんざ)、脱臼(だっきゅう)などを治療するもので、1993年から国家試験が行われている。受検には養成校で3年以上の教育課程修了が必要で、近年の合格率は6割前後。

 その筆記試験問題が10年近く漏洩していることが発覚した。

 東京地裁での裁判には多くの傍聴人が集まり、資料映像として、報道陣向けに公判前の法廷の様子が撮影された。

 被告人は2人。主犯の倉本健司(62歳・仮名)は整骨院の経営者で、20年以上前から専門学校に勤務している。前任者から引き継ぐ形で、柔道整復師試験の委員として、問題の作成などを担当していた。

 もう1人の満田文雄(65歳・仮名)も整骨院経営者だ。試験実施機関である柔道整復研修試験財団の元理事で、倉本被告とは違う専門学校で講師をしていた。2人は30年来の友人で、お互いに「くらちゃん」「みっちゃん」と呼び合う仲。満田被告のほうが3歳年上だが、上下関係はなく、お互いの金銭授受はなかった、という。

 2人の裁判は同じ法廷で行われた。5メートル離れた斜向かいの被告席に座った2人は、開廷中に視線を合わせることはなかった。

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