先日、30年来の友人と夕食を共にしました、コロナ禍も明け、数年ぶりの会食。
彼もゴールデンウィーク中に高校時代の友人と久しぶりに会食をしたそうです。
「11人が集まってそのうち2人、頭がツルツルだったよ」と話す彼。なるほど、早い人はもう頭髪が薄くなる年頃だなーなんて思って頷く私。しかし…

「抗がん剤の影響でね。1人はステージ4だった」と。
 言葉を失いました。そうか、そういう年頃でもあるんだな、と重い現実を突きつけられ、なんとも言えない気分になりました。

「今の医療はすごいね。2人とも元気で普通にお酒を飲んでいた。いつ亡くなるかわからないけどね…」

 それ以上、詳しい話はしなかったし、聴きませんでした。ただ、楽しそうな会の雰囲気は伝わってきました。そのおふたりの心情は私にはわかりませんし、奥さんやお子さんがいるのかも知りませんが、しばし同世代の半生に想いを馳せました。
帰宅後に改めて作家・遠藤周作さんの言葉を噛みしめました。(文)