昔に比べて、普段目にする情報を真っ向から受け取りすぎてしまうなあと感じることが、最近多々あります。SNSやニュースを見ると明るく微笑ましいニュースがある反面、将来や先行きが不安になってしまうようなネガティブな情報も目に付きやすくなってきました。先行きの見えない未来や不安にアタフタしはじめ、目の前のことに手がつかなくなることもしばしば……。

 そんなときに最近思い出したのが、冒頭の「而今」(にこん・じこん)という言葉。曹洞宗 道元禅師の唱えた言葉で「今、この瞬間を生きること」を意味しています

 「昔はこうだったから今度もこうに違いない」「来年は多分こうなるだろう」と、過去や未来を考えて時間を浪費しても、結局目の前の「今」を変えることはできない。であれば、邪念を払って目の前のことに集中することの連続が、人生を充実させることを教えてくれています

 “刹那的”という言葉はときにネガティブなイメージにとらえられがちですが、自分の直感を信じ、今まさにしたいことに突き進むことが、自由でダイナミックな生き方に繋がるのかもしれません。

 と言いつつ、これを書いている私は1時間で終わらせるはずの部屋掃除に3時間以上かけてしまっています。いや、大学時代の思い出の品や、社会人1年目に書いていたノートとかを見ていたらすんごい時間経っちゃって(笑)。今に集中するのがこんなに難しいとは思いませんでした……(西)