「芸術は爆発だ!」「自分の中に毒を持て」でおなじみ、稀代の芸術家・岡本太郎。そんな太郎が発したあまたの言葉のなかで、自分がとくに好きな言葉を紹介したいと思います。

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たとえ別れていても、相手が死んでしまっても、この人こそ自分の探し求めていた人だ、と強く感じ取っている相手がいれば、それが運命の出会いだ。(「愛する言葉」より)

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 うーん、いい言葉だ。

 結局は自分を通してしか他者も世界も把握できないので、相手に対する気持ちも自分が直感的にどう感じるか、どこまで行っても自分よがりでいいのかなと思わせてくれる言葉です(もちろん心のなかだけの話)。

 そして、そんな人間同士がどこまで行ってもわかり合えないからこそわかり合おうとするのが、生きる醍醐味だとも思います。

 この太郎の言葉って、デヴィッド・ボウイがとあるインタビューで愛について聞かれたときに答えていた、「遠く離れていても愛することはできる」に通じるものがあるような。

 愛と激情に生きた繊細な表現者たち、感応するところがあるのかもしれませんね。

 みなさんにもこのように感じ取っている相手、いますか?

 いつも書きすぎてしまうので、今日はサクッとコトバスでした。(福)