19歳の時に出会ったオアシス、ニルヴァーナ、ウィーザー、レッド・ホット・チリ・ペッパーズ……etc.といった90年〜00年代の洋楽ロックが、自分にとって大きなインパクトを与えたもんだなぁと不惑を超えて改めて思います。埼玉の片隅でJ-POPを聴いていた自分の世界が、一気に広がった気がしました。結局、憧れのイギリスには今も行けていないですが、聴くだけで自分の心に翼が授けられたような、自由を与えられたような、そんな感覚が忘れられません。
大学生だった私は、授業をサボってはタワレコを何時間も巡回して品定めをし、コレ! と決めたCDを握りしめてレジに向かっていました。その時代にお金がなくて作品を買えず、聴けなかったレジェンドバンドの曲も、今はサブスクで聴き放題。ドアーズってオルガンがかっこいい! AC/DCのギターリフ、最高だなぁ。コロナで長いこと塞がれていた音楽を楽しむ心が、また開かれているようで嬉しいです。
前置きが長くなりましたが、今回のコトバス「27クラブ」はロックファンなら耳にしたことがあるはず。ザ・ローリング・ストーンズのブライアン・ジョーンズ、ジミ・ヘンドリックス、ジャニス・ジョプリン、ドアーズのジム・モリスンなど、27歳でこの世を去ったロック/ポップスター達のことを指します。それぞれの事情は異なるでしょうが、スターになったプレッシャーやそこから逃げるためのアルコールやドラッグの多量摂取が原因とも言われています。
27クラブのメンバーであるニルヴァーナのカート・コバーンと歌手のエイミー・ワインハウスを、私は残念ながら亡くなった後に大好きになりました。彼らは27歳のまま時が止まり、醜く老いさらばえずに絶頂のまま去っていった。後追いファンで若かった私は、そんな姿が(冷徹にも)カッコよく見え、これが本当のロックなのかとすら思いました。が、今はまったくそうは思いません。シワやたるみが増えてみっともなくなっても、二人がどんな歌を歌うのか、聴いてみたかった。長生きしてほしかったと思います。
追悼の思いも込めて、大好きな曲を今夜は聴きたいと思います。(知)