Netflixで配信中の、大相撲を題材にしたドラマ『サンクチュアリ-聖域-』が人気です。札付きの元ヤンキーが力士として成長していくストーリーで、取組や稽古のシーン、相撲界のならわしや日常がリアルに再現されているところも好評だとか。
ドラマの主人公は「猿桜」という名ですが、実在する力士のしこ名は多種多彩。故郷の地名にちなんだもの、昔から代々受け継がれる伝統的なもの、所属する部屋の名前を取り入れたものなど。ひと昔前に比べると現在は難読漢字だったり、個性的なネーミングも増えたような印象があります。
先月の大相撲夏場所で好成績を挙げたモンゴル出身の霧馬山(きりばやま)関が、大関に昇進しました。そして師匠・陸奥親方が現役時代に名乗った「霧島」を襲名するというではありませんか。私が熱心に相撲を見ていたころ、端正な顔立ちに筋肉質で細身だった霧島は推しの1人でした。体重200キロ超の小錦ともライバルとして競い合った名力士のしこ名の復活を、喜んでいるファンも多いでしょう。
ちなみに「霧馬山」は霧島の「霧」と昭和の大横綱・双葉山の読みの一部「ばやま」が由来だそうですが、遊牧民の家に生まれ、馬に乗って草原を駆けていた少年の面影を思わせるようなしこ名でもあります。『サンクチュアリ-聖域-』の猿桜とは対照的に、穏やかで優しい性格だという二代目霧島関。その活躍が楽しみです!(純)