人生で何度目かの、相撲沼にハマっています。いま開催中の名古屋場所は大栄翔、豊昇龍、若元春の3関脇が同時に大関昇進に挑み、新大関・霧島や元大関・朝乃山の活躍も期待されるなど見どころ多し(興味のない方、すみません!)。

 そんな折、相撲部屋の日常や稽古風景をリアルを描き、俳優たちが本物の力士に見えるくらいに肉体改造して出演したドラマ『サンクチュアリ-聖域-』がスゴいと話題に。誘惑に抗いきれず、会員になるかどうか迷っていたNetflixの申し込みボタンをポチった次第です。

 噂にたがわず面白い作品ですが、序盤で印象的なシーンがありました。主人公のヤンキー・小瀬清の素質に目をつけた猿将親方が高級ステーキを食べさせながら、こう囁(ささや)いて相撲界にスカウトします。

 「土俵にはね、全部埋まってるんだよ。金、地位、名誉、女。打ち出の小槌(こづち)の聖域だよ」

 強くなって関取、そして横綱になれば望みのものが手に入る、究極の実力主義。このドラマを象徴する台詞ともいえますが、実際にこうした言葉を励みにしているお相撲さんは多いのかもしれません。

 ところで小瀬と同じように入門から日が浅く、まだ髷(まげ)が結えないざんばら髪の力士が現実の土俵で注目を浴びています。今場所、初めて幕内に上がった伯桜鵬ですが、相撲センスのよさと落ち着いた言動は19歳とは思えないほど。これから順調に出世してほしいものです。(純)