先日、高校の同窓会幹事で久しぶりに集まった話をこの欄で書きました。その際に、同世代が大きな病気を経験していることを知りました。コロナ全盛の頃に脳腫瘍で生死をさまよった人、突然のくも膜下出血など。慢性の成人病などはもはや当たり前のようです。会社でも諸先輩や同僚に後輩までが、大きな病気で入院する、謎の症状が続き精密検査に行くなど、私の身の回りで急激に体調を崩す人が増えております。かくいう私も健康診断で要再検査の結果。普段は放っておくのですが、今回は再検査をしました。結果、異常なしとなった次第です。

 昔から「病は気から」などのことわざもあり、「確かにそうだな」と思うこともありましたが、先の紹介例はそのレベルではない、深刻なものでした。コロナもまた流行しはじめているようですし、これから夏の疲れが出てくるころ、体調管理は大切ですね。今回の五木寛之さんの言葉も含蓄(がんちく)があります。病気を意識するがあまり、治らないこともあるでしょうし、病院を受診し病名がついたことで、体調が悪くなることも。これなどは広い意味で「病は気から」なのかもしれません。ただ、医療が発達したいま、「気のせい」とばかりとはいえないのも現実。さらに、心の不調になると、もう少し複雑でしょう。

 私自身、大きな病気にならずに30年以上、会社勤めをできたのはありがたいことです。健康な時にはその大切さに気づかないものですが、他人の病気の話を聴くと年齢的にも他人事ではないように思う今日この頃です。あと少しで過ごしやすい秋の気候になります。季節を楽しむためにも改めて体調を整えたいものです。(文)