『fumufumu news』の編集になる前、自分はもともと営業職だったのですが、1年目の時期に思うように売り上げが伸びず悩んでいました。元先輩のMさんは、関西弁が板につく“兄貴分”みたいな存在で、いつも自分を引っ張ってくれた先輩でした。
「M先輩、自分いますごく悩んでて……。売上が全然伸びないんですけど、どうすればいいですかね?」
するとM先輩はこう答えます。
「一度、期限を決めて、一つ一つ挑戦してみたらどう?例えば、来月は売上を度外視で資格でも取って知識を蓄えて、その次は営業ロープレを周りの誰よりも練習する。
全部いっぺんにやるのは無理や。お前のペースでゆっくりやってみ?俺はいつだって協力するから」
そういわれた自分は相談することで気持ちが軽くなってしまい、そのあと運良く売上が上がったこともあって、先輩からのアドバイスを実行せずにいました。
月日は流れ2年目、私はまたしても同じ悩みにぶつかります。居酒屋でM先輩に相談したところ、言われたのがこの言葉でした。
「お前の悩み、去年となんも変わってへんやん。資格は取ったん?ロープレは死ぬほど練習したん?なんか1個でもやってみたことあるん?」
うう……。書いていて今でもヒヤッとしてきました。自分のことを真剣に考えてアドバイスをくれたのに、その誠意を完全に無駄にしてしまった。あの時もし言われたことを実行していれば、今の自分の立ち位置はまた違ったのではないか?実行してなくとも、しっかりその言葉を咀嚼できていれば、今の悩みは抱かなかったのではないか?
言われたことを素直にやることが、イコール正解ではないかもしれません。ただ、せっかくくれたアドバイスを、何も実行せず、考えもせずにそのままにしておくのは、自分は間違いだと思っています。
考えてみないと、やってみないと、それが正解なのか間違いなのかはわからない。でも、考えてみてやってみることで見える景色は変わるかもしれない。
周りの人を裏切らないために、自分の伸びしろを折らないために、今一度、襟を正していきたいと思います。(西)