秋は寄せ植えにピッタリの季節! なぜなら、植物の成長が春に比べて遅いので、冬まで長~~く草花が楽しめるから。でも、初心者にはハードルが高いのでは……と、ご心配なく! 近所の園芸店やホームセンターでそろうグッズで、簡単におしゃれな寄せ植えが作れます。
◎教えてくれたのは…三上真史さん
俳優、ガーデンコーディネーター。NHK『趣味の園芸』のメインナビゲーターを10年務め、プロ並みの園芸知識を持つ。趣味を超えた園芸を行い、自宅には100鉢以上。俳優業のほか、園芸の講師やイベントナビゲーターを行う。公式YouTube『三上真史の趣味は園芸ちゃんねる』も人気。
基本の材料
■お好みの草花苗4~8株
「メインになる大きめの花と、サブになる中、小の花、そしてリーフ(葉)類、枝モノ(木)類を選びます。4~6株くらいの小さな寄せ植えにするときは、大、小、2つのサイズの花を選びます。すべて花にしないことがポイント」(三上さん)
(花)ガーデン シクラメン/398円
(花)カルーナ ブルガリス/480円
(葉)コロキア コトネアスター/480円……この1本があるだけで、グッとカッコよくなります!
(葉)ハツユキ カズラ/450円……株分けができて、表情豊かな寄せ植えに!
(葉)コプロスマ レインボーピンク/480円
(葉)コプロスマ コーヒー/480円
■苗以外に必要なもの
・鉢底石『かる~い鉢底石』5L/692円
・鉢/3520円
・鉢底網/1枚90円
・水切りネット/110円
※値段は上記水切りネット以外すべて、オザキフラワーパーク価格(すべて税込み)
基本の作り方
(1)好きな草花を選ぶ
7~8株で作るなら、花3種類、葉&木3~4種類で選ぶのがオススメ。すべて花にしないで高さのある枝もの、つる性のリーフ類を入れるのがポイント。
(2)草花の配置を決める
鉢に植えたときの配置をざっくりと決めておく。背の高い枝ものは後ろに、つる性のリーフ類は手前やサイドに散らして表情を出す。
(3)鉢底に網を置く
虫の侵入を防ぐために、鉢底の穴の大きさに合わせて網をカットして入れる。鉢底石をネットに入れるなら網はなくても。
(4)鉢底石をネットに入れて置く
鉢底石は底が見えなくなる程度の量を入れる。そのまま鉢底石を入れてもOKだが、排水口ネットに入れると再利用しやすくなる。排水口ネットは100均のものでOK。不織布、ストッキングタイプは水切れが悪くなるのでNG。鉢底石を入れたら、固結びでしっかり口を縛る。
(5)土を入れる
草花用培養土を鉢に入れる。苗を置いてみて、縁から2~3cmの余裕ができる高さならOK。
(6)苗を入れる
決めた配置どおりに苗を入れていく。そのままでは入りきらないので、土を落としてから入れる。苗の土を落とすときは、中心部の土を落とす。周囲の土には根が張っているのでそのままに。ハツユキカズラは1つのポットに、2~3株入っているので、株分けをして分散させる。
(7)すき間に土を入れる(重要!!)
苗と苗のすき間に土を入れる。しっかり土を入れないと根が伸びないので、すき間を作らずまんべんなく! 土入れ用のスコップがあると便利。
ポイントは、周囲だけでなく、中心にもすき間があるので、見落とさないように! すき間に土を入れた後、指で押すと、再びすき間ができるので土を足す。
■完成
「日なたに置けばハツユキカズラがピンクに色づき、変化が楽しめる鉢植えです。僕は自然に生えているような雰囲気が好きなので、ハツユキカズラを絡めたのがポイント。ジニアは冬には枯れますが、ほかの植物の根が張って、秋から冬にかけてツーシーズン楽しめます」
三上さんに聞く!寄せ植えQ&A
Q)初心者すぎて、コーディネートのアイデアが浮かびません
A)バランスの法則を守ればコーディネートは簡単です。
花1~2種類、草木2~3種類の法則を守れば、全体が整います。高低差をつけて、つる性の植物を加えると自然な雰囲気に。
Q)鉢選びのポイントは?
A)鉢の選び方で寄せ植えの雰囲気がガラリと変わります。
素焼きの鉢が何にでも合うのでオススメ。カッコよくしたいならブラック系、さわやかにしたいならホワイト系など、インテリアや好みで選んでもOK。
Q)なるべく安く作りたいけど……
A)100均の材料だけでも作れます。
土や鉢底石も売っていますから、100均で試してみるのもいいでしょう。僕が自宅で作る寄せ植えは、苗の価格を全部で1000円以内と決めています。それでも、十分満足な寄せ植えに仕上がりますよ。
Q)三上さんの作品をもっと見たい!
A)寄せ植えアイデアのヒントにしてね♪
まず作りたい雰囲気を決めて鉢を選ぶ。それに植物を合わせていく順序で作っています。季節に合わせてテーマを持って作ると、より楽しく、幅が広がりますよ☆ 贈り物にもピッタリだと思います。
(取材・文/山崎ますみ 撮影/伊藤和幸)
取材協力:オザキフラワーパーク(東京都練馬区石神井台4-6-32 https://ozaki-flowerpark.co.jp/)