1000人に聞きました“推しメン”ベスト10

1位 ハウル(『ハウルの動く城』2004年) 90票

2位 ハク(『千と千尋の神隠し』2001年) 84票

3位 アシタカ(『もののけ姫』1997年) 78票

4位 パズー(『天空の城ラピュタ』1986年) 75票

4位 ポルコ・ロッソ(『紅の豚』1992年) 75票

6位 天沢聖司(『耳をすませば』1995年) 69票

7位 かんた(『となりのトトロ』1988年) 58票

7位 清太(『火垂るの墓』1988年) 58票

9位 宗介(『崖の上のポニョ』2008年) 50票

10位 バロン(『猫の恩返し』2002年) 45票

~ジブリ芸人・石出奈々子が熱く語る~
「ジブリは究極の“ボーイミーツガール”」


 映画でもDVDでもテレビでも何度も見たはずなのに、『金ロー』でジブリ作品が放送されていたらまた見ずにいられない!私だけでなく、きっと誰もがそうだと思います。繰り返し見ても飽きないところが、ジブリ作品の魅力ですよね。

 私の大好きな『ラピュタ』に、今回のランキングで1位となった『ハウル』、世界中で人気となった『千と千尋』すべてに共通するテーマがあります。それは「究極のボーイミーツガール」!そう、ジブリ作品のほとんどは、男の子と女の子が運命的に出会い、大冒険を繰り広げるストーリーなんです。

 大人も子どもも夢中になれるテーマが根幹にあり、そのうえで、登場人物のいきいきとした動きや表情、ため息が出るような美しい自然描写、素晴らしい音楽などが、物語をさらに盛り上げてくれます。いつの間にか、自分もジブリの世界に入り込んでしまうんです。

 そして、ジブリ作品に欠かせないのが「風」。何かが起こりそうなときや、重要な場面では必ず風が吹いています。さらに注意深く見てみると、登場人物の心情が風で表現されているときもあります。そよそよと吹く穏やかな風も、ごうごうと吹き荒れる激しい風も、すべて手描きです。風の表現ひとつで観客の心を動かす美術の技も、本当に素晴らしいのひと言です。

『風立ちぬ』では、「まだ風は吹いているか」と何度も繰り返される言葉が印象的でした。もともと「ジブリ」とは、サハラ砂漠に吹く熱風を意味するイタリア語だそうです。宮崎監督の、風に対する強い思いが伝わってきます。

『となりのトトロ』や『魔女の宅急便』など、公開から30年以上たった作品が、まったく古さを感じさせないところもすごい!これからもずっと、ジブリ沼にハマり続けていきたいなと思っています。

ジブリ芸人・石出奈々子

 いしで・ななこ ●バラエティー番組のADを経て、女ピン芸人に。コント・モノマネを得意とし、自身のYouTubeチャンネルでは朝ドラのオープニングを忠実に再現したものを投稿し話題に。

(取材・文/植木淳子)

(週刊女性2021年8月17・24日号掲載)