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社会

【特集:戦争体験】「寝たままでおしっこしてもいいよ」やせ細った妹に母は言った

SNSでの感想
仏壇に手を合わせる南一成さん。表情が引き締まる
目次
  • フミエ、泣かないよ。泣かない
  • 母が大切にしまっていたもの

 終戦から76年──。戦争の怖さや苦しさ、悲しみなどを語り継ぐため、過去の週刊女性PRIMEや週刊女性の誌面から戦争体験者の記事を再掲載する。語り手の年齢やインタビュー写真などは取材当時のもの。取材年は文末に記した。(【特集:戦争体験】第6回)

 ◇

「子どものころ、親の言いつけを守らなかったり、悪さをすると、押し入れに閉じ込められました。僕は要領が悪かったので、出してくれるまで“ごめんなさい”と泣きながら謝り続けた。ところが妹の文恵は要領がよく、いつの間にか脱け出しているんです」

 千葉県柏市の南一成さん(79)は戦時中の満州(現在の中国東北部)牡丹江省での暮らしをそう振り返る。父・正人さん(1991年没、享年85)は南満州鉄道の保線関係の責任者で、一成さんは’38年に現地で生まれた。5歳下の妹の子守りをよく任された。

「妹は僕に懐いていて可愛かった。でも、おんぶすると重たくてね。友達とメンコやかくれんぼするには邪魔だけれど、母から“グズるから連れて行ってあげて”と頼まれると断れなかった」

 父親が晩酌するとき、妹はかならずそのひざの上にちょこんと座り酒の肴をつまむ様子を目で追った。すると父親は肴を妹の口に運び盃を舐めさせることも。

「僕はお酒なんて1度も味わったことがなかったのに」

 幸せな日々だった。

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